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管理不全空家に認定されない対策【2026年最新】|2023年改正法の判定基準と予防

この記事の内容(全10項目)
  1. この記事の結論(30秒でわかる)
  2. 管理不全空家とは
  3. どんな状態で認定されるか
  4. 認定されないための具体策
  5. 遠方在住で管理できない場合
  6. 勧告を受けてしまった場合の対応
  7. 相続放棄との関係
  8. 香川県での窓口
  9. よくある質問(FAQ)
  10. 参照元・データについて

この記事の結論(30秒でわかる)

  • 「管理不全空家」は2023年12月施行の改正空家特措法で新設された区分で、特定空家に至る前段階での指導・勧告の対象になります
  • 勧告を受けると住宅用地特例が解除され、固定資産税が理論値で最大6倍(実務では3〜4倍)に増える可能性があります
  • 認定されないための基本は「定期的な建物・庭の管理+相続直後の遺品整理+1〜2年以内の売却・活用判断」の3点
  • 遠方で管理できない場合は、空き家管理サービスの利用か早期売却・解体の判断を進めるのが現実的

関連記事: 空き家の固定資産税6倍の仕組み、空き家の遺品整理費用、実家じまい・空き家対策、空き家3000万円特別控除、相続土地国庫帰属制度。


管理不全空家とは

2023年12月施行の改正法で新設

従来の空家対策特別措置法(2015年施行)では、放置された空き家に対して自治体が指導できるのは「特定空家」に指定した場合に限られていました。倒壊の危険など深刻な状態になって初めて指定される仕組みのため、手前の段階にある空き家には行政が関わりにくいという課題がありました。

2023年12月13日施行の改正法で「管理不全空家」の区分が追加され、特定空家に至る前の段階で自治体が指導・勧告できるようになりました。

特定空家との違い

横にスクロールできます
区分 状態 自治体の対応
管理不全空家 放置すれば特定空家になるおそれがある 助言・指導、勧告
特定空家 倒壊・衛生・景観・環境で著しい問題がある 助言・指導、勧告、命令、行政代執行

管理不全空家は「予防的な区分」の位置づけで、特定空家よりも軽い判断で指定されます。

住宅用地特例への影響

管理不全空家でも、勧告を受けた段階で住宅用地特例が解除されます。

  • 固定資産税の軽減(1/6)が外れる
  • 都市計画税の軽減(1/3)が外れる
  • 翌年度分から税負担が増える

税負担の仕組みは空き家の固定資産税6倍の仕組みで詳しく解説しています。


どんな状態で認定されるか

判定基準の例

国土交通省のガイドラインを参考に、自治体ごとに判定基準が設けられています。代表的な観点は以下です。

建物の状態

  • 屋根・外壁の著しい劣化
  • 窓ガラスの破損・開放されたまま
  • 雨どい・庇の落下リスク
  • 柱・梁の傾き

衛生面

  • ゴミの堆積
  • 害虫(ネズミ、ハエ、シロアリ等)の発生源
  • 悪臭の発生

景観・近隣影響

  • 庭木の繁茂・越境
  • 雑草の著しい繁茂
  • 不審者・不法侵入の形跡
  • 落書き・破損の放置

認定のプロセス

自治体は以下の流れで対応します。

  1. 近隣住民からの通報または自治体の定期パトロール
  2. 現地調査(外観確認・近隣聞き取り)
  3. 所有者の調査(登記簿・住民票)
  4. 所有者への通知
  5. 助言・指導
  6. 改善されない場合は勧告
  7. 勧告後も改善されない場合は特定空家への移行検討

自治体の運用例

2026年初めの時点で、杉並区は管理不全空家の判定を20件行ったと公表しています。神戸市は2024年度から管理不全空家への指導を開始しました。香川県内の運用状況は各市町により異なるため、各市町の空き家対策担当課に確認してください。


認定されないための具体策

建物の定期管理

半年〜1年に1回、以下の点検・対応を行ってください。

  • 屋根・外壁・窓の目視点検
  • 雨どい・庇の破損確認
  • 室内の通気・通水(配管の劣化防止)
  • 害虫・ネズミの発生有無確認
  • 郵便物・チラシの片付け
  • 施錠の確認

庭木・外構の管理

  • 庭木の剪定(年1〜2回)
  • 雑草の除去(年2〜4回)
  • 隣地への越境の確認・是正
  • フェンス・門扉の破損補修
  • ゴミの撤去

相続直後の遺品整理

相続した直後に遺品整理を済ませておくと、以下のメリットがあります。

  • 建物内のゴミ・害虫発生源を取り除ける
  • 空気の入れ替えがしやすくなる
  • 売却・賃貸・解体の判断が早くできる
  • 空き家としての管理が始めやすい

空き家の遺品整理費用は空き家の遺品整理費用、長期放置の費用は長年住んだ家の遺品整理費用で解説しています。

近隣への配慮

  • 相続時に近隣へ挨拶
  • 連絡先を近隣に伝えておく
  • 近隣からの連絡に迅速に対応

近隣との関係が良好なら、問題発生の初期段階で情報が入りやすくなります。


遠方在住で管理できない場合

空き家管理サービス

月1回程度の見回りを依頼できるサービスがあります。

  • 郵便物の整理、通気、通水
  • 外観の写真報告
  • 月額の目安は数千円〜1万円程度(サービス内容により変動)
  • 不動産会社、警備会社、空き家管理専門業者などが提供

近隣への見回り依頼

近隣に親戚・知人がいる場合は、月1回程度の見回りを依頼する選択肢もあります。無報酬は負担が大きいため、謝礼を渡すか、郵便物の確認だけに絞るなどの配慮が必要です。

早期の売却・解体判断

管理が長期的に難しい場合は、1〜2年以内の売却・解体を検討するのが現実的です。

  • 売却: 不動産会社に相談(買取・仲介の両方)
  • 解体: 建物を解体後に更地売却または相続土地国庫帰属制度の活用
  • 賃貸: 空き家バンクへの登録、住宅用地特例の維持

遠方からの対応全般は遠方からの遺品整理依頼、立会なしの遺品整理もご参照ください。


勧告を受けてしまった場合の対応

勧告の内容と期限を確認

勧告書には、改善すべき内容と期限が記載されます。期限内に改善を進めれば、勧告の撤回を求めることができます。

改善の優先順位

  • 緊急性が高いもの(倒壊リスク、害虫、不法侵入等)から対応
  • 複数の問題がある場合は、1つずつ写真で記録しながら対応

自治体への改善報告

改善が完了したら、自治体に報告し現地確認を依頼してください。改善が認められれば、勧告が撤回され住宅用地特例が復活する可能性があります。

対応できない場合

改善が難しい場合は、売却・解体を含めた抜本的な判断が必要になります。放置を続けると特定空家への移行→命令→行政代執行(強制解体)に進むおそれがあり、解体費用は所有者に請求されます。

早期に空き家対策と実家じまいの選択肢を検討してください。


相続放棄との関係

相続放棄をすれば所有権が消滅するため、管理不全空家の責任からも免れると考えがちですが、注意が必要です。

  • 相続放棄は原則として相続開始を知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります(民法915条)
  • 相続放棄をしても、次の相続人が決まるまでは「保存義務」が残る場合がある
  • 全員が相続放棄すると、相続財産清算人の選任が必要になり、費用が発生する

遺品整理を進める前に相続放棄を検討している場合は、相続放棄する前に遺品整理してはいけない理由、相続と遺品整理の全体像、相続手続きの順番をご覧ください。


香川県での窓口

香川県17市町(高松・丸亀・坂出・善通寺・観音寺・さぬき・東かがわ・三豊・土庄・小豆島・三木・直島・宇多津・綾川・琴平・多度津・まんのう)での管理不全空家・特定空家に関する窓口は、各市町の建築住宅課または空き家対策担当課です。

  • 空き家バンクの登録相談
  • 解体補助の相談
  • 空き家の売却・賃貸相談
  • 近隣苦情への対応相談

高松市など主要市では解体補助制度が設けられています。詳細は香川県の遺品整理行政窓口総まとめ、香川県の補助金・支援制度、空き家対策と実家じまいもあわせてご覧ください。


よくある質問(FAQ)

Q. 管理不全空家に認定されると、すぐに固定資産税が上がりますか? A. 認定時点ではなく「勧告」を受けた時点で住宅用地特例が解除される運用が一般的です。認定→助言・指導→勧告の段階を経るため、認定時点では猶予があります。ただし自治体により運用の差があるため、所在地の市町村の空き家対策担当課に確認してください。

Q. どんな状態だと「放置すれば特定空家になる」と判断されますか? A. 屋根・外壁の著しい劣化、害虫発生、庭木の著しい繁茂・越境、ゴミの堆積などが典型例です。国土交通省のガイドラインに基づき、各自治体で判定基準が設けられています。

Q. 相続直後に遺品整理を済ませておくことは、認定予防に効果がありますか? A. 効果があります。室内のゴミ・害虫発生源を取り除くことで、空き家としての管理が始めやすくなります。空き家の遺品整理費用で費用の目安を解説しています。

Q. 空き家管理サービスは、どのくらいの頻度で利用すればよいですか? A. 月1回程度の見回りが基本です。郵便物の整理、通気、通水、外観確認が含まれるサービスが多く、月額の目安は数千円〜1万円程度です。

Q. 勧告を撤回してもらうことはできますか? A. 勧告の内容を期限内に改善し、自治体に報告・現地確認を依頼すれば撤回される可能性があります。改善の記録(写真)を残しておくと説明がスムーズです。


参照元・データについて

  • 本記事は改正空家対策特別措置法(2023年12月13日施行)に基づく一般的な説明です。各自治体の判定基準・運用は国土交通省のガイドラインを参考に自治体ごとに定められているため、所在地の市町村の空き家対策担当課で最新の運用をご確認ください。
  • 住宅用地特例の解除タイミング(認定時点か勧告時点か)は、自治体ごとに運用の差がある可能性があります。固定資産税の試算は各市町村の固定資産税課にご相談ください。
  • 相続放棄・保存義務・相続財産清算人の選任は民法に基づく判断です。個別の判断は弁護士・司法書士にご相談ください。

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